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  • 2019.02.20 Wednesday
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原発を詠む

 年間購読している「現代短歌」三月号は「原発を詠む」の特集を組んでいる。私は、コラムの面白そうな記事から読み始めるのを習慣にしているので今回も、コラムの「秘蔵の一冊」から読み始めた。佐藤祐禎歌集『青白き光』が取り上げられていて、解説は本田一弘さんであった。
 この歌集は原発事故発生の七年前、平成十六年十二月一日、佐藤さんの第一歌集として出版された。佐藤さんは平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故以前から原発の危険性を訴える歌をつくり、鋭く問題を投げかけていたと言う。

   六基なる原子炉冷やしし排水の轟きて入る荒ぶる海へ
   いつ爆ぜむ青白き光を深く秘め原子炉六基の白亜列なる

 二首目は歌集の掉尾を飾る平成十四年の作。「この地区もいつ爆ぜるか知れない青白い光を秘めているのである。この思いを集約したつもりである」と「あとがき」で述べているという。まさしく原発事故を予言する一首である。

 今号の「現代短歌」は特集「原発を詠む」では、七人の歌人がそれぞれ論評をよせている。そのなかの一人、伊藤正幸さんが「見えないものを見る視座」という評論で、原発の過酷事故から間もなく八年が経過していることから原発の危険性を感じ取り、歌を詠み続けていた二人の歌人を中心に話を進めたいとして、一人目に同じく佐藤祐禎さんの歌集『青白き光』を選んで、紹介されていた。

 佐藤祐禎さんは原発事故の直後、町からの避難指示に従い自宅を出て、県内外三カ所を移動、最終的にはいわき市の借り上げアパートに住むことになるが、一年半後に倒れ、半年の意識不明を経て、八十四歳を目の前にして亡くなっている。次の歌は、一年忌の法要で、遺族が披露した佐藤祐禎さんが避難中に詠んだ歌の中の一首である。

   原発にわれの予感はぴたりなり もう一度いふ人類の滅亡に


                            



 

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  • 2019.02.20 Wednesday
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コメント
お父さん

原発事故発生の7年も前に原発の危険性を歌に詠みこんでいる歌人がいたんですね。すごいことだと思います。最後の一首、いまだに原発推進政策を手放すことなく押しすすめている人々に読ませたいと思います。
  • 陽子
  • 2019/02/20 3:48 PM
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