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百歳の歌人

 19日の金曜日は暦どおり朝から雨降り、それが土曜日まで降り続き道路の雪もほとんど消えて春らしくなったけれど、また明日の月曜日から雪に変わる予報がでている。この時期の天候は変りやすい。
 前回、80歳、90歳代の歌人のことにふれたが、灯台もと暗し、私の所属している「運河の会」には、104歳になられた方が在籍されている。現在も「運河の会」顧問をされている梶井重雄先生(万葉学者でもあるので、先生と呼ばせていただく)で、毎月元気溌剌の歌を投稿されている。
 今年の「運河」一月号にも六首発表されている。そのうち二首を紹介する

  百三歳を越えし齢のわが心煩悩なくして若返るかな

  足腰をきたへんとして散歩する仰げば秋雲吹き降ろす風

 二首ともに百歳を越えた方の歌とは思えない、溌剌とした気持ちの感じられる歌である。
 先生は、明治四十五年(1912)六月生。昭和十二年(1937)東北帝国大学法文学部国文科卒業。在学中から仙台アララギ会に入会。斉藤茂吉の選を受けた。昭和五十八年五月、歌誌『運河』創刊に参加し、同人となられた。
 わたしが初めて先生にお会いしたのが、二十数年前、田沢湖町で開催された「運河の会」の全国大会であった。その際、随筆集『金蘭の花』を頂戴した。その本に次の歌が書き添えてあった。

  金蘭のはなの黄金はにほへども速やかにして時光とどまらず      

 その後平成十八年九月には、先生が満九十四歳でまとめられた歌集『天耳(てんに)』を頂戴した。

 わたしはこの歌集の出版記念に色紙を頂戴しているのでここに紹介したい。
 この歌は歌集の最後の小見出し「日月燈明」の最初の歌で、

  天地に我一人立つ命見え日月燈明の声がきこゆる  

である。小見出し「日月燈明」の裏面にこの歌の解説がある。
 
  日月燈明佛
  此佛の光明、天に在ては日月の如く、地に在ては燈の如し、依て名く。 (『法華経序品』)

 わたしは今この歌集を再読し、頂戴した色紙の歌をかみしめている。

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  • 2017.04.24 Monday
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  • 17:20
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コメント
東京も昨日は雨だったけど、今日は暖かい一日でした。100歳を超えて短歌をつくりつづけるエネルギーと豊かな感受性に脱帽です。お互い、見習おうね。
  • 陽子
  • 2016/02/21 7:15 PM
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